太市の家 外観。白い塗り壁と木の縦格子

太市の家

田んぼの音が、いちばんのごちそうでした。

所在地兵庫県姫路市太市(架空)
竣工2026年5月
構造・規模木造在来工法/平屋+ロフト
延床面積102.68㎡(31.0坪)
ご家族ご夫婦+お子さま2人
主な仕上げ外壁:塗り壁+杉板の縦格子/床:無垢オーク/壁・天井:塗り壁
担当設計・木立 誠一/大工・岸本 卓

はじまりは、「音が静かな家がいい」でした。

最初にお会いしたとき、ご主人がおっしゃったのは間取りの話ではありませんでした。「前の家は、外の音も家の中の音もうるさかった。静かに暮らしたい」。それだけでした。

敷地は南に田んぼが広がる、風のよく通る場所です。西日はきついけれど、朝の光がとてもきれいでした。それなら、南に大きく開いて、西は思いきって閉じてしまおう。そう決めるところから始まりました。

モルタルの土間と木の上がり框がある玄関
玄関。飾り棚のニッチは奥さまのご希望で
勾配天井に木の梁が見えるリビング
リビング。天井を高くとり、梁は隠さずに見せています

音が静かな家は、目にも静かでした。

静かにするために、まず物が出ない家にしました。玄関からそのまま入れる納戸、キッチンの背面いっぱいの棚、リビングの床下収納。しまう場所を先に決めてから、部屋の大きさを決めています。

壁は塗り壁にしました。ビニールのクロスと違って音がやわらかく吸われます。掃除は少し気をつかいますが、10年経ったときの表情がまるで違います。

畳の小上がりは、当初の図面にはありませんでした。打ち合わせの途中で「昼寝がしたい」と奥さまが言われて、その場で描き足した場所です。いまは一番よく使われているそうです。

オーク材とステンレス天板の造作キッチン

キッチンは自社の加工場でつくった造作です。天板はステンレス、扉はオーク材

窓越しに庭が見えるダイニング
ダイニングからは、南の庭と田んぼが見えます
朝の光が入る寝室
寝室は東側に小さな窓をひとつ。朝の光だけが入ります
木のカウンターと白い陶器のボウルの洗面室

洗面台も造作。朝、家族が並んで使える幅にしています

お引き渡しから、半年が経ちました。

先日、半年点検にうかがいました。無垢の床は少し色が濃くなり、家具の脚のあとがうっすら残っていました。傷ではなく、暮らしの跡です。こうなってからが本番だと、私たちは思っています。

VOICE / お施主さまより

打ち合わせのとき、こちらが言葉にできていないことまで、絵にして持ってきてくださったのが印象的でした。「それ、やめておきましょう」とはっきり言ってくださるのも、かえって安心でした。
住みはじめてから、家族が同じ部屋にいる時間が増えました。テレビを消していることが多いです。

※このデモサイトのお客様の声は、内容・人物ともに架空のものです。

太市の家 夕景。窓から灯りがもれている